気になるあの子3/5
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※ヒョンとの兼ね合いが難しい為、
表現がおかしくなる場合がありますm(__)m
彼とはあれから
会えていない。
避けられているのかな。
忘れたはずと思って
考えたくないのに、
いつの間にか考えてしまう。
ダンスの先生:リュヲン!さっきから何なの!?やる気ないんだったら、向こう行って!邪魔!
リュヲン:すみません!
あぁ、練習、練習、練習。
少し前までは彼と会える原動力で
頑張れたのに。
その前はどうやって過ごしていたんだっけ?
きっと、生きてなかったのかも。
暗い底に落ちそうになる。
これから、大きい歌番組の収録なのに…。
こんなんじゃ、私じゃない。
両耳に手をあてて、
全ての音を遮断し、
呼吸と心臓の音に意識を集中する。
深い呼吸、、、、、、
大丈夫、ここにいる。
しっかりと生きていた事を
再確認し、練習に戻る。
大げさな行動かもしれないけれど、
これしか幼い頃から落ち着かせる方法は
知らない。
いくら好かれても、
いくら温かいものを与えられても、
いくら輝きの美しいものを身に着けても、
自信にはなるが、
私の落とし穴の深さは埋まらない。
ずっとそうしてきた。
キラキラとしたステージでの歓声、
メンバーとの一体感、
羨望の眼差し、
どれも感謝してるはずなのに、
深い底に消えていく。
ステージを終え、楽屋に戻る時に
スタッフがいつもより忙しくしていた。
そして、スカイ達の楽屋から怒鳴り声が
聞こえてきた。
何かと思い、隙間から除いてみると、
彼は泣いていた。
みんなの前で。
表情を見てなんとなく、
察しがついた。
精神的なものなのだろう。
リュヲン:くだらない…
独り言のように、小さく言い捨て
その場を去った。
確かに、好きな人が出来ると
色んな感情が増えることを知った。
けれど、周りに迷惑をかけるほど?
それって、どんな感じ?
私には分かる事がないのかな…。
スケジュールを全て終え、
事務所を出る頃、
また彼らと会った。
あんなに会いたかった時に
会えなかったのに、
不思議なものだな。
彼は私に気付いてすらいない。
ひたすら下を向いたまま、
力無く歩いている。
思わず、引き止めた。
許せなかった。
好きになった人が
こんな風になっている事が。
もし、本当に恋愛で
こんなになっているなら、
知りたかった。
その感情を。
好きな彼から。
スカイ:………なに?
今日も帰れないから…。
じゃあね。
彼は弱々しく言った。
その声を聞いて、
他の人も振り向く。
ラビ:……何してるの?
リュヲン:…ちょっと、スカイ借りていい?
キラ:今忙しいんだよね。今度でいいかな?
周りがピリッとした空気になった。
仕方なく、
その場でスカイの両耳を塞ぐ。
そして、彼にしか聞こえない声で言った。
リュヲン:何をしてるの?
歌えないの?プロでしょ。
今の状況をその子が知ったら、
どうなるの?
届けなきゃ、あの子に。
もし、届かなかったら、
私が届けに行ってあげる。
どんな方法を使ってでも、
探してあげる。
スカイの想いを、ちゃんと見てるよ私が。
だから、その感情の音と向き合ってみて?
目を閉じて?
深呼吸して?
スカイは意外と素直に聞いてくれた。
それほどまでに、壊れていたのだろうか。
私のこの方法で、
彼の気持ちが救われたらいいなと思った。
こんな気持ちは初めてだった。
そして、目を開けた彼の瞳の先に
しっかりと私が映っていた。
スカイ:…………なんか、、、
大丈夫そうかも?ありがとう、リュヲン。
リュヲン:………よかった(^^)
私もね、そういう日があるよ。
その時はいつもこうする。
簡単でしょ、やってみて。
アルマ:…何をしたんだ!?
何か…耳をこうして………??? ラビ:…魔法? ジョイ:わぁ〜…
スカイが普通に戻った事に、
周りが騒ぎ出した。
なんだろう、この気持ち。
誰なんだろう?彼の瞳に映る私は。
これが、愛を知った人なのだろうか。
その後、すぐ彼らは去って行ったが、
後日彼から初めて連絡がきた。
スカイ:『ありがとう』
次の日、彼等は再度収録があり
かなり評判が高いパフォーマンスを
見せたと話題になっていた。
良かった。
また、躓いたら私が救ってあげれるね。
決めたよ。
私は彼に愛されなくていいや。
だけど、彼の為に何だって出来る気がする。
望むものは
私が叶えればいい。
そしたらまた、あの笑顔で
笑ってくれるかな。
あの子を見つければ、
もっと素敵な彼になるのかな。
こんな気持ちになったの
初めてだよ。
つづく
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