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#014 決断

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#014 決断

 

 

 

ヒナとまたしばらく呑んでいると、
キラとアルマが部屋に入ってきた。
 
 
 
ヒナ:おかえり〜

キラ:ただいま〜

アルマ:わぁ〜、今日も結構呑んでるね〜

〇〇:お疲れ様〜、あれ?2人?

キラ:あ〜、スカイは急用できたみたいなんだ。
後から合流するって。

〇〇:そうなんだ

ヒナ:じゃっ、改めて乾杯しよっっ
 
 
 
お酒をさらに空け、
話が弾んだ。
 
 

ヒナはだんだんと目が虚ろになってきて、
トイレに行ったまま、
なかなか戻ってこないので、
キラは様子を見に行った。
 
 
 
アルマ:あの2人は本当に羨ましいなぁ〜

〇〇:そうだね〜。もう夫婦みたいだよね。

アルマ:色々とあいつに教えてもらわないとなぁ〜

〇〇:何を?(笑)

アルマ:色々だよ。なんかこう…女の人を。

〇〇:(笑)

アルマ:キラからはダンスも教えてもらってるし、本当に先生みたいだな〜

〇〇:(笑)

アルマ:さっきから、笑って〜、
そんな子はこうしてやるからね!
 
 
 
と、言いアルマは私の額にデコピンしようと
狙いを定める。
 
 

 
思わず目をギュッと瞑る。
 
 
 
だが、額には痛い感覚はなく
柔らかな感触がした。
 
 
 
目を開けると、
次は唇にその感触を感じた。
 
 
 
アルマ:やっと2人きりになれたね
 
 
 
その微笑みに、思わず赤面してしまう。
 

それと同時に 
 
 

これじゃダメだよ?
と、自分に言い聞かせる。
 
 
 
(私はスカイが好きなんだよね?)
そう自分に問いかける。
 
 
 
 
アルマ:この前はスカイが来たから、
ゆっくり出来なかったし。

〇〇:うん…。

アルマ:でも、スカイに対してあんな事
言うとは思わなかった。

〇〇:……。

アルマ:まるで、スカイが離れていくの
嫌な感じに見えたけど?(笑)

〇〇:うん…。

アルマ:嫌なの?

〇〇:うん…。
 
 

 
アルマは一瞬ビックリして、
少し考えるようにしながら、
また話し始めた。
 
 
 
アルマ:スカイの気持ちが離れるの、嫌なの?

〇〇:…………。
うん。

アルマ:…もしかして、
スカイの事好きなの?

〇〇:うん…。

アルマ:…………いつから?

〇〇:最近。

アルマ:…そうなんだ。。。
 
 

部屋の中が一気に静かになり、
2人の距離は変わっていないのに
離れた感じがした。
 
 
 
アルマを見ると、
私を真っ直ぐに見て
こう言った。
 
 
 
アルマ:頑張りなよ
 
と、言い頭を撫でた。
 
 
 
 
〇〇:……なんで?

そう言いながら、目から涙が溢れた。
 
 
 

アルマ:お?大丈夫?
泣かないで?
 
涙を拭おうとするアルマの
手首を取って阻止する。
 
 
 
〇〇:なんでよ……。
もっと、こう……ちゃんと、
怒ってよ…。責めてよ…。

アルマ:………。

〇〇:…………。
違くて。。。
こんな事、言いたいんじゃなくて。。。

アルマ:うん…。
良いよ。大丈夫だから。

〇〇:ごめんね。

アルマ:うん。
スカイはもうすぐ来ると思うから。

〇〇:うん。

アルマ:じゃあ、僕は帰るね。
スカイの事、宜しくね。

〇〇:…うん。
 
 
 
アルマはそうして、また私の頭を
撫でて去っていった。
 
 
 
その後ろ姿を見て、
何度も心の中で
ありがとうと、ごめんを繰り返した。
 
 
 
私が全部悪いはずなのに、
今までアルマに助けられた瞬間や、
笑顔、ふざけあった場面が
もう日常では無くなると
思うと寂しく感じた。
 
 
 
何ともいえない
虚無感が襲ってきた。
だけど、
泣くしか出来なくて。
 
 
 
 
 

 
 
そうしていると、
インターホンが鳴り、
スカイの姿がそこに映った。
 
 
 

 
〜side アルマ
 
 
 

あの日から
何となく気づいた
気がしていた。
 
 
 
僕も、〇〇のライバル
作ればよかったのか?
 
 

でも、そんな駆け引きは出来るわけがなくて。
 
 
 
ただ、また日常に戻るだけだ。
それだけなんだ。
 
 

〇〇が異世界だったんだ。
そう思うようにする。
 
 
  
けれど、あいつは〇〇を幸せに
出来るだろうか?
 
 
 
何となく、まだこの気持ちは
捨てなくていい気がするから
大切にしておこう。
 
 
 
 

良かった。
 
これで、困る〇〇の顔を
見ることがなくなって。
 
 
良かったんだ。
 
きっと、これで
〇〇が悪女のフリしたり、
悪女って噂になったりしなくなるよね。
 
 
 
 

〇〇は出会った時から
泣いたり、困ったりしてる
姿が印象的なんだよ?
 
 
だからさ、次に会ったときは
幸せな笑顔みせてね。
 
 

じゃあ、また2人きりになる日を
星に願っているよ。
…叶えばいいな。
 
 

つづく

 

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