#033 言い訳
ラビ:2人きりにして下さい。じゃあ。
ラビはあっちに行っててと2人に伝えるようにドアを2回ノックした後に口を鳴らした。
〇〇:…急に何?
先程の勢いは何だったのかと思うくらい、
落ち着いた声でラビは話し始めた。
ラビ:ごめんね。こうでもしないと、
2人で話しできないと思って…。
〇〇:それにしたって…。
ラビ:ごめん…。
ねぇ?もう本当にスカイはいいの?
〇〇:なんで?
ラビ:ジョイと遊んでるから。。。
〇〇:たまたまだよ。会ったから。
ラビ:たまたま会ったのが、僕だったら遊んでなかった?
〇〇:え〜……わからない。
ラビ:ふ〜ん。
でも、ジョイと付き合うなら、僕と付き合ってよ?
〇〇:何でそんな話になるの?(笑)
やめてよ。
ラビ:だって…スカイとだっていつの間にか付き合ってて、我慢したのに。。。
〇〇:(ため息)
友達にはなれないの?
ラビ:うん。嫌だ。
〇〇:じゃあ、私と距離をおいたほうが良いと思う。
ラビ:嫌だよ?
〇〇:(ため息)
じゃあ…私にどうしろと?
ラビ:冷たい…。
好きなんだよ、〇〇が。
だから、一緒にいて?
〇〇:それは出来ないよ…。
ごめんね。好きになってくれて、
ありがとう。
ラビ:僕は絶対にスカイより幸せな時間作ってあげられるから。ね?
〇〇:………話し聞いてた?
じゃあ、そういうことだから…。
私、みんなの所へ戻るね?
そう言い、ラビを部屋に残し後にした。
みんなが集まっているリビングへ移動する間にスカイからの連絡を確認した。
ラビからの受け売りじゃないけど…。
今、本当にスカイの存在が私の中でどうなっているのか自分で確かめたかった。
メッセージを見る前から、ドキドキする緊張感を感じる。
来た連絡を開いて確認した。
スカイ:『久しぶり。
今日ジョイヒョンが出てきた家に住んでるの?
また連絡してもいいかな?』
嬉しいような、ジョイを迎えに来たときやっぱりいたんだと思い、焦る気持ちと、困るような複雑な気持ちになった。
〇〇:(…リュヲンちゃんとはどうなったのかな?このスカイはどう思って連絡してきたのかな?)
返信の正解が分からずにいると、アルマに話しかけられた。
アルマ:お?やっと出てきた!
大丈夫だった?
〇〇:うん、何か2人で話したかったみたいだよ!
アルマ:僕もだけど?(笑)
まぁさ、あっちにまだ美味しいものあるから早く食べな!僕はトイレに行ってくるね!
一緒に行く?
〇〇:行かないー(笑)!
も〜、早く行っておいで!
アルマ:行っトイレでしょ、そこは!(笑)
〇〇:(呆笑)
さ、美味しいもの食べよ〜
アルマ:わ〜#%゜¥$€→*○\
アルマは訳が分からない独り言を言いながら、お手洗いに行った。
私はリビングに行き、好きなお米のケーキを発見してテンションが上がった。
ジョイ:絶対に喜ぶと思った(笑)
ロウソクたててあげようか?
〇〇:う〜ん、誕生日じゃないからいいよ〜(笑)
ジョイ:いいじゃん、はい、願い事して?
〇〇:🙏
ジョイ:はい、ふ〜
〇〇:ふ〜
ジョイ:はい、フォーク。
〇〇:ありがとう。
ケーキをほぼ独り占めしながら、
みんなと談笑した。
ヒナとキラはどうなったのかな?と思ったけど、いつもと変わらず仲良しだったので、安心した。
そのまま夜が更けていき、家に泊まることになった。
ラビは私のベッドで既に爆睡していた。
寝る場所をどうしようかと思ったが、
ヒナが一緒に寝ようと提案してくれた。
キラもそうしたほうがいいと言ってくれたので、ヒナの部屋で眠った。
〜翌日〜
朝は案の定バタバタしながら、
みんな出ていった。
そして、夜。
ジョイは荷物があるからと家へ来た。
次の日も、その次の日も…。
2週間ほど、毎日言い訳をしながら家へ来るジョイがいる。
〇〇:ちょっと!いい加減帰りなさい(笑)
ジョイ:僕、顔色いいでしょ?
お願い、よく眠れるんだ。
〇〇:も〜。。。
ジョイ:じゃあ、おやすみ〜
夜は遅くに来て、すぐ寝る。
朝は自分の家に帰っているみたいだから、
私の生活にあまり支障はなかった。
だからといい、ジョイを気軽に家にあげる私は一体何がしたいのだろうか?
そう思いながら過ごすこの日常に、
既にスカイが私の中で薄らいでいくのを感じた。
けれど、それはきっと錯覚なのだろう。
私は自分の精神を保つ為に、
スカイには返信をしなかった。
そうすれば、次の連絡を待つことをしなくて済むから…。
そうすれば、私を気にかけてくれるかな?
って淡い期待を妄想できるから。
きっと、そんな訳はないんだけど。
ほらね、私はスカイが好きじゃん。
でも、どうしてジョイといると『安心』するのかな?
ジョイの優しさを、きっと私は利用している。
だけど、悪いとは思わないよ?
だって、そっちから来てるでしょ?
私の好きな人も知ってるよね?
つづく
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