#031 know
うるさい着信音が部屋中に響きわたった。
ジョイの携帯から鳴っているが、
彼は起きる様子がない…。
しばらくすると、着信は止まったが、
また鳴り出す。
見かねて、ジョイを揺さぶり起こした。
〇〇:ねぇ、着信凄く鳴ってるけど大丈夫?
ジョイ:う゛〜ん゛〜゛゛゛、〇〇〜
近くにいる私を寝ぼけながら、
抱き寄せようとする。
その腕の力に必死に対抗しながら、
言った。
〇〇:ちょっと!電話きてるよ!
ジョイ:…………
〇〇:ねぇ!
ジョイ:ハッ!!!!!!
今何時!?
ジョイはパッと起き出し、
そう言いながら電話に出た。
大きい声で何処にいるんだ!?と
怒っている様子のジュンスさんの声が携帯から
漏れて聞こえた。
📱ジョイ:あぁ……………すみません。。。
僕は後からタクシーで向かいます。
先に行ってて下さい。。。
📱ジュンス:寝坊か!?家行っても誰もいなかったんだけど、何処にいるんだ!?
今メンバーを一通り迎えに行ってからまた寄るから、それまでに準備しておくこと!!!
📱ジョイ:大丈夫です。僕だけで向かいます。
📱ジュンス:…変なことしてないだろうね!?
📱ジョイ:してません。大丈夫です。
📱ジュンス:じゃあ、何処いるか教えろ!
そして、とりあえず準備しろ!
📱ジョイ:〇〇の家です…。はい、急いで準備します。
📱ジュンス:〇〇さん!?ん!?!?
わ、わ、わかった!
じゃあ、最後に迎えに行くから準備しておいて!
📱ジョイ:わかりました。
ジョイは私を申し訳なさそうに見た。
ジョイ:ごめんね…
その落胆する姿が、寝起きで髪の毛がボサボサ、パジャマもどういうわけか乱れぎみで、何だか醜いアヒルの子の実写版のような姿に見えてしまった。
なんか可哀想だな…って思うのと同時に、
そんな姿に見えてしまうことに笑ってしまった。
〇〇:(笑)
ジョイ:え?何?
〇〇:なんでもない(笑)。ほら!早く準備しなくちゃ!てか、仕事だったなら教えてよ!
起こしたのに!
ジョイ:ごめん、スケジュール把握してるかと思ってたから。
〇〇:知らないから!
ジョイ:じゃあ、今度から送るね〜。
顔洗ってくる〜。
ジョイが身だしなみを整えている間に
持ってきた荷物を開けていいかの許可をもらい、着る服等を準備した。
そして、簡単にスムージーを作ってジョイに飲ませた。
バタバタと準備をしていると、
ジョイに着信が入った。
ジョイ:キラヒョンが届けるやつあるから
家にいれてって。いい?
〇〇:いいよ〜!もう迎えに来たんだね!
忘れ物ない!?大丈夫!?
ジョイ:うん。多分。
〇〇:も〜、本当に!?
ぁあ!てか荷物全部持っていけば!?
ジョイ:いや、多すぎてみんなの邪魔になっちゃうよ。
〇〇:そっか〜。
キラ:おはよ〜!ジョイこっち来てたんだね!?ジュンスさん怒だぞー(笑)!
〇〇ちゃん!はい、これ!ヒナと一緒に飲んでね!
〇〇:なに?わぁ!栄養ゼリーじゃん!
キラ:忙しいみたいだからさ〜。体に気をつけてファイテン!
〇〇:ありがとう〜!ヒナ呼んでくるね!
キラ:いやいや、多分寝てると思うからいいよ!頑張ってって伝えておいて!
〇〇:そう?うん、分かった。
ありがとうね!
キラ:ジョイも結構売上貢献したでしょ〜!
〇〇:うん、買ってくれたみたいで、本当にありがとうね。
キラ:お?聞いてないの?
ジョイ:ヒョン、言ってないです。
知らないみたいなんで、恥ずかしいから言わないで下さい(笑)
じゃあ、〇〇行ってくるね!
後で荷物とりに来るね!
〇〇:え〜、なに?気になる〜!
でも、急いでるよね!うん、頑張ってね!
キラ:インス…
ジョイ:ヒョン!
ジョイはキラの口を押さえるようにして、
2人は急ぎ足で出て行った。
〇〇:(インスタって言ったよね?)
気になって、ジョイのインスタをのぞいてみた。
さり気なく私達のブランドのアクセを使用してくれていた。
そして、お店の口コミやお客様が送ってくれた感想にじっくりと目を通した。
ジョイが着用していたから買ってみたという人も多く、そこから顧客になってくれている人もいた。
てっきりヒナが友達のアイドルに宣伝をお願いしてたりするって聞いていたから、そこから売上が増えたと思っていたが、ジョイも色々と手伝ってくれていたことに、今更気づいた。
作品を作ることに夢中で、自分としか向き合ってこなかった自分を反省した。
そして、お客様と向き合う時間を教えてくれたジョイに凄く感謝をした。
その瞬間にアイディアが沢山頭に浮かんだので、急いでスケッチブックに描いた。
なので、夢中になってメッセージには気づかずにいた。
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ラビ『今日、家に行くから』
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アルマ『今日、家に行っていいかな?』
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ジョイ『また、後でね』
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スカイ『久しぶり』
つづく
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