#025 気になるあの子
〇〇:リュヲンちゃんってどんな子なの?
その話を振ると、みんなが少し俯いた。
なんだか、空気が違う。。。
ヒナ:リュヲンは、、、外見は見たことあるよね?
〇〇:うん。可愛いし、綺麗でスタイルも他のアイドルより良く見える…。
ヒナ:そうだね。華があって目を引く子なんだよね。
〇〇:それは、分かる。
ヒナ:性格もね、驚くくらい良いかな。
なんか、裏表がないんだよね。
そりゃあ、苦手な人もいるだろうけど、
ほとんど嫉妬かな。
〇〇:そんなに完璧なんだ…。。。
ラビ:完璧に見えるけど、異性として
好きになるとは、また別のことだからね?
〇〇:男性からも、リュヲンちゃんは
完璧に見える?
ジョイ:ん〜…なんかね、守りたいって
思わせる部分はあるかもね。
リュヲンちゃんは家族構成が複雑だから…。
〇〇:守りたい子なんだ…。
見た目の印象だと、強い感じがあったな。
ヒナ:売出し方がね、クールな感じだからね。
普段のリュヲンはクールとは遠いかな。
人懐っこい感じ。
(きっと、リュヲンちゃんは隙がないくらい
悪い所がなくて、みんな私に言いづらかったんだろうな。)
(リュヲンちゃんより良い所が私には無いな…。。。)
☁☁☁☁心の中のゆうこさんが叫んだ。
ゆうこ:今の彼女は〇〇ちゃんでしょー!
気持ちを強くもって〜!好きな気持ちだけ!
☁☁☁☁☁☁
〇〇:………。スカイもリュヲンちゃんの事
守りたいって思ったの?
スカイ:うん。でも〇〇も守りたかった。
噂の事聞いたでしょ?
リュヲンと連絡とってれば、噂の矛先は
自分に向くと思った。
ラビ:噂の事知ってたんだよね〜。
でも、結果〇〇泣かせたのは許せないからね。
スカイ:すいません。。。
〇〇:今後もリュヲンちゃんとは連絡とるの?
会うの?
スカイ:うん。嫌?
〇〇:うん、嫌だけど。
スカイが好きだから…よく分かんない(苦笑)
ヒナ:スカイはさ、リュヲンは自分しか
本当の姿を見せないって言うの。
リュヲンは私達が相談乗ってなんとかするよ?
スカイ:でも、前みたいにリュヲンには
アイドルや友達にもファンみたいな感情の
人が周りに多いから、また〇〇が悪く言われるじゃん。
〇〇:私は悪く言われても大丈夫だよ?
リュヲンと会ってる方が辛い。
スカイ:本当に?昔は全て捨てて出て行ったのに?辛いと思ったら逃げるんでしょ?
逃さないよ、もう。
ヒナ:はぁ〜(ため息)。
だから、大丈夫だってさっきから言ってるじゃん。
〇〇:スカイに何年も辛い思いさせちゃったんだよね。ごめんね。
信用してもらう為に頑張るよ(^^)
だから、安心して?
スカイ:じゃあ、リュヲンと会ってても、
僕を信用してよ。
〇〇:だって、リュヲンちゃんとスカイは
精神的に安心するんでしょ?
さっき言ってたよね…。
それは辛すぎるよ。嫌だよ。。
私ってスカイにとって、何?
スカイ:それは、いきなりリュヲンの事
言われて言い過ぎた。
ごめん。〇〇は僕の彼女だよ。
大切な存在で、僕のなんだ。
誰にも渡さないよ。
そう言い、ラビとジョイを真顔で見た。
ジョイ:……何か納得できないから、
〇〇がまた泣いたら保護するよ?
ラビ:そんな言い訳通用しないから。
絶対、お前より幸せに出来るから。
スカイ:もう、〇〇は僕のなんです。
諦めて下さい。
〇〇:そうだね。
ジョイ、ラビ、ありがとうね。
助かったよ、色々。
もう大丈夫。
ヒナ:〇〇には私がいるしね!
〇〇:うん!
それから、スカイはほぼ無理矢理
ラビとジョイを帰した。
そして私達はいつも通りに過ごした。
少しだけ抱き合う腕が2人とも強かった。
(これから、どうやってスカイに安心感を
与えれば良いのだろうか?)
今まで自分軸で考えていた事を反省した。
そうして、長い夜が過ぎていった。
☆.。.:.+:゚ ☆。
数日間、私はスカイに色々と質問攻めをした。
好きな髪型や、服装、食べたい料理、
どんな場所に出かけたいか、
今何をしたいか等を。
それを言う度、こう返される。
スカイ:〇〇のままでいて。
〇〇の作る料理なら何でも好き。
〇〇といれるなら、何処でもいいよ?
何処か行きたいの?
それじゃあ、変わらない感じがした。
だから、色々とネットで調べてみて、
髪型や服装を変えてみた。
だけど、反応がイマイチだった。
どうすればいいのかな?
どうすれば、リュヲンちゃんから離れてくれるかな?
リュヲンちゃんを忘れてよ。
もう、会わないでよ。
どうすれば、安心するの?
思考がループする中でも、
仕事の時はそれを忘れられた。
嘘。
忘れようとした。
ゆうこさんみたいになりたかったから。
☆.。.:.+:゚ ☆。
ある日、事務所に珍しく急に呼ばれた。
なので、その日はスカイの退勤を待ってみようと思った。
突然のサプライズにしようと思ったけど、
それはきっと言い訳だ。
ただ、スカイとリュヲンちゃんの様子を
みたいだけ。
スカイの前に現れた時に、どんな反応するか
確かめるだけ。
こんなズルい自分が心底嫌いになる。
だけど、止められない。
そんな事を考えていると、
向こうから電話しながら駆け足で
出入り口に近付いてくるリュヲンちゃんがいた。
その足取りは周りにキラキラと星が見えた。
実際、目の前で見ると凄く綺麗だ。
天使の言葉がしっくりくる。
思わずジッと見てしまう。
その視線に気づき、目が合う。
リュヲンちゃんは、凄く驚いた
顔をしていた。
そして、足早にこの場所を去ろうとした。
スカイ:リュヲン!
出口から出てきたスカイは
リュヲンを追いかけに行った。
私には気付いていないようだった。
リュヲンちゃんはスカイに何かを
話して、こちらに指を指していた。
スカイが振り向き、私に気付いた。
リュヲンちゃんと同じく、驚いた顔をしていた。
そして、こちらに猛ダッシュで来る。
スカイ:どうしたの!?
もしかして、、、退勤待ってたの?
別に普通の聞き方だ。
なんてことない。
だけど、なんだか、いつもと違う言い方に少し
戸惑った。
待っててくれたの?と、可愛い笑顔で
言われるだろうと期待を膨らませた私が
馬鹿だった。
少しだけ喉の詰まりを覚えながら、
『そうだよ』と、返事をしようとした。
だが次の瞬間、かき消された。
アルマ:〇〇、ありがとう。
お待たせ。
後ろから肩を抱かれるように、
言われた。
思わず、振り返る。
アルマは私をみて微笑んだ。
そして、早口で勢いよく話しはじめた。
アルマ:たまたま退勤前にそこで突然会って、
待っててってお願いしたの。
スカイには話しておくね!って言ったのに、
忘れちゃってたよ〜(笑)スカイごめん!〇〇と少しゲーム久しぶりにしたいんだよ〜!
どうしても、クリアしたいんだけど、難しくて!プロの〇〇ならきっと分かると思うから、
教えてくれない!?え!?駄目?お願い!
いいよね!?わぁ〜☆よかった!じゃあ、久しぶりに僕の家に行こうか!環境が整ってる方がいいもんね!じゃあスカイ後でちゃんと家まで送るからね。あ!TAXiだ!すみませーん!お願いしまーす!スカイじゃあね!お疲れ様!
え!?え!?え!?え!?え!?え!?
と、思いながらTAXiに押し入れられた。
つづく
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